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  • Steam/GOG
  • 2021年9月9日

クモが主人公のゲームです。2Dドット絵な可愛らしいキャラクターですが凄くクモっぽいので、クモを含め虫が苦手な方はゲーム映像などを見て判断したほうがいいと思います。アリなどの他の虫もいます。 設定の「クモきょうふしょう たいさくモード」というのをオンにすれば、キャラクターをクモではない丸い何かに変更できます。

主人公のクモがボーイフレンドと一緒に森を散策していたら鳥が現れてボーイフレンドを連れ去ってしまいます。彼を助けるために他の虫たちの協力を得ながら、木の上にある鳥の巣を目指して冒険することになります。

探索がメインのアクションアドベンチャーで、敵を倒すという要素は一切ありません。伸縮するクモの糸を使って探索します。 伸縮する糸を使うというのは、例えば「海腹川背」や「CARRION」なんかが思いつきますが、糸を固定して張ることができるという点がこのゲームの難易度を特徴的なものにしていると思います。コントローラーの操作を楽しみたいときはグラップルでスピーディーに移動し、慎重に進めたいときは落ちないように糸を張り巡らせて足場を作っていく、という風にキャラクターの移動についての難易度をプレイヤーが好きに決めることができます。

主人公のアクションはグラップル、クモのすをはる、レーザーそしてダンスです。 グラップルはクモの糸を飛ばしてぶら下がったり物を引き寄せたりできます。糸は放すと消えます。 クモのすをはるは糸の両端をどこかに固定して道を作ることができます。上下に張れば登って高いところにも移動できます。 レーザーは目からビームを発射します。小さい枝などを壊したり物を吹き飛ばしたりできます。 ダンスは基本的にはボーイフレンドとのコミュニケーションのためのアクションですが、他の虫のそばでダンスすると相手もダンスしてくれます。

ゲームプレイですが、プレイ時間は8~10時間くらいじゃないかなと思います。 このゲームは探索の難易度が結構高くて、操作の手を止めて考え込むこともありました。それでも結局は良く分からなくて、ひたすら糸を使って何かできないかと糸を飛ばしまくって解決するということが多かったです。正しい解き方だったのか分からないけど上手くいったんだからいいよねという、ゲームの初心に帰ることができて楽しかったです。

とにかくクモの糸を使うことがプレイ体験の中心で、中盤くらいを過ぎると、キャラクターを動かすときはまず糸を飛ばすという操作が当たり前という感じでした。下手すると糸を使って移動しないと落ち着かないというか何か悪いことをしているような気持ちになることもありました。 操作に慣れてくると「綺麗にクモの糸を張りたい」と思い始め、ただ通れるようにするだけじゃなくて見た目を整えたくて糸を張り直すなんてこともやってました。

糸を使うのが本当に楽しくて、進め方が分からなくて迷ったときは取り合えず糸を張って遊んでました。 また、糸を張ったときの揺れとかが妙にリアルで、子供のころに体験した "張力のあるクモの巣の感じ" を思い出してしまうほどです。 おそらくこのゲームの最後の目標は "綺麗な円状のクモの巣を張ること" なんじゃないかなと思ってます。

このゲームは探索の難易度が結構高くて仕掛けを解くのも難しいです。でも、とにかく糸を使って何かをやってみれば解決できるのは間違いないので、正しさとかスマートさとかは気にせずに、クモになって冒険することを楽しむのがいいと思います。